Architectural design office
アポロラボ 一級建築士事務所
北海道札幌市の建築設計事務所
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サウナ

隠れ家に行ってきました。

南区の山裾にひっそりと佇んでいます。



写真に映る二人のお兄様方がほぼセルフビルドで建設されました。

工務店もビックリの仕上がりです。

フレームは在来の軸組で断熱、気密の施工もしっかりと施されています。

暖房は薪ストーブだけですが、高気密・高断熱住宅なので十分に問題なく生活を送る事ができます。

間仕切りや建具のない大きなワンルームなので、家の真ん中にある薪ストーブが北国の隠れ家らしい雰囲気を醸し出しています。



ウッドデッキのすぐ目の前には小川が流れています。

30mほど上流で湧き出しているので水温が安定しているのか寒さが厳しかったこの冬でも凍結することがなかったようです。

手前に映っているレンガの箱はバーベキュー用のコンロです。

この広いウッドデッキもこのコンロももちろんセルフビルドです。

なんと、このウッドデッキの下には夏用のアウトドアバスまで用意されています。



この日は奥に映っている、これまたセルフビルドで建てられた超本格フィンランド仕様のサウナを目的にやってきました。



熱源はサウナ用の薪ストーブでフィンランドで一番人気のあるhelo(ヘロ)社のものです。

この大きさで大人4人が楽しむ事ができます。

サウナ小屋はフィンランドの生活や文化に精通したビタレスク社の監修の元に、本場のサウナ小屋と全く同じように造られています。



山を背負い、森に囲まれ、川のせせらぎの聞こえる生活は憧れの北海道スタイルです。



いよいよサウナタイムです。

サウナ小屋の中は90度近くになっています。

小屋の中が熱くなってくるとストーブの上にある石にスクープで水を1、2杯かけます。

そうすると、熱い水蒸気が発生して一気に身体が熱くなります。

そこで外へ飛び出して身体を冷やします。

10分を目安にこれを繰り返します。

これを7回〜8回ほど繰り返して身体を芯から温めます。

最初のうちは外に出た時に寒さが勝ってしまいますが、回を重ねるうちに外でのクールダウンが外とは思えないほど心地よくなってきます。

外に出た時はしっかりと水分を補給して代謝を向上させます。

この間、山に向かって叫んだり、満点の星空を見上げたりします。

ストーブ小屋の中はロウソクのとストーブの灯りだけで、窓からは星や木々の陰を眺める事ができ、とても贅沢なサウナ環境となっています。

ストーブの石にかける水にはシラカバの天然芳香液が混ぜてあるので、男ばかりで入っていても小屋の中はとても気持ちのいい香りに包まれています。

本格的なフィンランドサウナは電気式のサウナとは全く別物です。

たまった毒が排出されて身体がリセットされたように軽くなります。

サウナの後はキッチンのカウンターを囲んで深夜まで宴会が催されます。

間伐した薪で暖房やサウナを楽しみ電気やガスをあまり使わなくても済む生活、とても考えさせられます。

毎週、週末の夜には札幌の片隅のこの隠れ家に親父たちがワイワイ集まってきてサウナナイトを楽しんでいます。

親子ほど歳の離れたお兄様方達ですが、とっても若くてめちゃくちゃパワーをもらいます。

いやぁ〜、負けていられません!


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断熱改修

マンションのリフォームで断熱改修を行いました。



こちらが改修前(Before)の状態です。

20年以上も前に建てられた建物ですが、バブル期にスーパーゼネコンが建設しただけあって断熱に関してもしっかりとした施工が施されていました。

現状は室内側全体に40mmの厚さで現場発砲断熱材(黄色)が吹き付けられています。

「コンクリート」は熱伝導率が1.1W/(mK)と「木」の0.1W/(mK)に比べてとても熱を伝えやすい材料と言えます。

熱を伝えやすいと言う事は熱が逃げやすいと言う事になります。

そのため、北風などにより冬場に最も条件が悪くなる北側に面した居室には断熱補強を行う事にしました。



こちらが改修後(After)の状態です。

既存の断熱材の上から新たに硬質ウレタンフォーム(緑色)を20mm吹き付けました。

合わせると60mmの断熱層になります。

吹付け硬質ウレタンフォームの熱伝導率は0.032W/(mK)なので、付加断熱を施したことによって更なる断熱性能の向上が期待できます。

北海道は一年の気温差が40度近くになり、さらに厳しい条件下におかれる地域もあります。

そこでは住まいに高い断熱性能が必要とされます。

断熱性能を高めることにより冬場の暖房エネルギーだけでなく、夏場の冷房エネルギーの消費を少なく抑えることもできます。

しかし、単に断熱性能を上げることだけではでそのような成果を得ることができません。

四季を通して快適で省エネルギーな住宅とするには断熱性能、気密性能、換気計画、暖房計画などの総合的な計画設計とそれを施工することのできる確かな技術が必要となります。

その技術的基準の一つとして北海道には BIS (Building Insulation Specialist=断熱施工技術者)と呼ばれる認定制度があります。

これは、北海道が推進する北方型住宅の断熱、気密、換気、暖房などに関する専門知識や正しい設計、精度の高い施工方法等を指導できる技術者および適切な施工技術者を養成、認定する制度です。

この認定を受けていないと北海道が推進する「北方型住宅」や「北方型住宅ECO」の設計、施工を行うことが出来ません。

もちろん、アポロラボでもBISの認定を受けています。

北海道に限らず全国的にこのような住宅性能基準が浸透、実行されれば需要エネルギーも大幅に削減されるのではないかと思います。

エネルギーの消費を抑える事は廃熱や排出ガスによる温暖化の防止にもつながるので、設計者には住宅性能を向上させる事によって環境改善に貢献する責任があると言えます。

そしてアポロラボでは、常にそいった事を心掛けるようにして設計を行っていきたいと考えています。


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設計・監理料

「設計事務所に設計を依頼すると設計料が余分に掛かってしまうのでは」という言葉をよく耳にします。
そしてほとんどの場合、「ハウスメーカーや建売住宅には設計料がないので割安感があり、大きな会社なので安心感がある」と続きます。
実際にそういった質問を友人から受けることもあります。

その時には以下のように答えるようにしています。

「ハウスメーカー」で家を建てた場合にも設計料は発生しています。
見積り書の項目には存在しませんが、実際には経費に上乗せされているものです。
そして、一般的なハウスメーカーの粗利率は40%〜50%前後と言われています。
その内の大きな部分を販促費が占めています。
例えば、新築住宅一棟を建てた場合、その建設費には販促費として数百万円が徴収されていることになります。
宣伝広告費用はバカになりません。
ハウジングセンター内にあるモデルハウスは1か所でも年間の維持経費が1億円程度掛かります。
維持経費とは、在中するスタッフに掛かる費用や借地料、毎週末に行われるイベント費用などです。
それから、テレビコマーシャル費として一コマ数千万円、タレントなどへの出演料に数千万円が必要になります。
その他にも新聞・雑誌広告費用、営業費用などがあります。
ハウスメーカーで家を建てた場合にはこれらの販促費用が建設費用の一部として一棟あたり数百万円含まれているということです。
同じような内容の標準的住宅の見積りで地場の工務店の見積りに対して大手ハウスメーカーの見積りが1000万円以上高かったという話を実際に聞いたことがあります。
建設工事に関してですが、大体の場合はハウスメーカーが経費を上乗せして地場の工務店に発注しています。
そういった場合は工事費が極限まで抑えられているので当然工務店のモチベーションは低くなっていると言えます。
広告などでは自由設計という言葉が強調されていたりもします。
しかし、実際にはメーカーごとに細かい標準仕様が決まっており個別注文を聞いてもらうにはほとんどがオプションとなってしまいその費用はとても大きなものとなります。

「地域のローコストビルダー」が建てる低価格の建売住宅は徹底的に無駄が省かれています。
そこで省かれるものは「家づくりに対する要望」、「職人の技術」、「良質な材料」、「アフターメンテナンス」などです。
確かにとても安いのですが、全ての質が安くなることを覚悟しなければなりません。

建築設計事務所の仕事はデザインだけではありません。
よく芸術家のように取り上げられていますがその表現方法は間違いだと言えます。(一部その表現に酔いしれている建築士が存在するのも事実ですが。)

建築設計事務所の業務は設計・監理です。
設計業務はもちろんのこと、工事監理業務として設計図の通りに現場で施工が行われているかを細かに確認しなくてはなりません。
設計事務所の建築士は現場に弱いと思われがちですが、実際には現場で設計のほとんどを学びます。
机の上での作業よりも現場での打ち合わせ時間の方が長い場合がほとんどです。
そうやって工事に係わる全ての造り手と意見を交えながら、共に建築を完成させていきます。

その経験を基に実際に工事に掛かる費用である材料のコストや質、工事に対しての適正な工法や作業順序などについて細かくチェックしながら設計を行います。
そして、その設計図において施工者と出来る限り綿密な打ち合わせを重ね、最良の選択を行いながら工事を進めていきます。

設計・監理料とは主にそういった費用のことです。


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気密・断熱

高気密・高断熱住宅について。

高気密・高断熱住宅は熱損失の極めて少ない建築物です。
小さなエネルギーで住宅内全体を均一に冷暖房する事ができ、それによって省エネルギーで快適な室内環境をつくり出すことができます。
しかし、いくら高断熱にしても、様々な隙間から夏場の暑い空気や冬場の冷たい冷気が建物内に入ってきては意味がありません。
そこでその隙間をなくすために気密をすることになります。
気密とは断熱層の室内側全体に「防水防湿シート」を張って(ラッピングして)隙間を防ぐことです。
それと同時に室内から発生する水蒸気などの水分が断熱層に入り込んでしまうことを防いでくれます。
そして、それは換気損失を減らすことにもつながります。
隙間が少なく高気密であるということは、確実で正確な換気計画が必要になります。
正確な換気計画とは、確実に建物内部へ新鮮な空気を取り入れ、料理や呼吸、お風呂、揮発性有機化合物(VOC)などから発生された室内の汚れた空気を確実に外部へ排出し、室内の空気を常にきれいなものにするように建物内部の気流の流れをバランスよくコントロールすることを指します。
改正基準法によりシックハウスの原因ともなる揮発性有機化合物(VOC)が規制される様になりましたが、建材に使われているVOCの総てが排除された訳ではありません。
その規制し切れないものについては、改正基準法により設置を義務付けられた24時間換気設備によって排出をすることとなります。
だからこそ換気計画はとても大切になります。
高断熱住宅は、高気密によって始めて正しい換気を可能にし、その断熱性能を十分に発揮することができます。
また、「断熱層」と「外壁や屋根」の間に通気層を十分に確保することにより壁や屋根の中の構造材や断熱材が結露して吸水することを防ぎます。
そして、高気密・高断熱住宅は結露を発生させる温度差が建物内部でほとんど起こらないのでカビやダニの発生も抑えてくれます。

高気密・高断熱住宅は計画や施工のミスが命取りになるので、これらを正確に計画し、施工することが大変重要になってきます。


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手板


手板(ていた)です。
板図(いたず)とも呼ばれる大工さんの設計図です。
写真の手板は、1,800mm×900mmの大きなベニヤ板に描かれています。
木材の構造部材の切り込み(加工)に先立ち、設計図に基づいて軸組みを考慮しながら大工さんが材の番付けをするために平面図や伏図の部材情報を板に描き直したものです。
設計図とは別に大工さんが自分の手で手板を書くことにより建物のイメージを頭の中に入れ、梁の架け方、継ぎ手、仕口の位置及び形状を決めていきます。
大工さんはこの他に原寸図を描くこともあります。
原寸図とは読んで字のごとく実物と同じ寸法で描いた図面のことです。
原寸図を描く事によって、屋根の勾配を決める登り梁などの構造材の納まりなどを詳細に確認することができます。

木材を墨付けして手で刻むことの出来る年季の入った大工さん達は本当に凄いです。
設計者の未熟な図面から建物の隅々までイメージして、時には図面の矛盾点もズバリ指摘してくれます。
施工者(職人)の経験に裏打ちされた空間力はとてもリアルなので、現場での意見交換はとても勉強になります。
大工さんが木を加工する姿や棟上などの作業を見ていると、いつも楽しくてついつい現場に長居をしてしまいます。
建築と言えば設計者ばかりがとり上げられていますが、もの造りの主役はやはり施工者(職人)です。
熟練工の技術は、とても高度でとても知的です。
そして、その技術の正確さとスピードの速さにはいつも驚かされます。
とにかく、カッコいいんです。
住宅建築の最大の魅力は手仕事です。
人の手によって人の住む家が造られ、そして、その建築に関わった全ての人の手仕事により魂が吹き込まれます。
これが全て機械的な作業になってしまっては、その住宅はとても寂しいモノになってしまいます。
残念ながら、最近ではこういった大工さん達は少なくなっていますが、これからも出来る限り、手の温もりを持った建築を続けていくつもりです。

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たたみ

息子がハイハイをするようになり改めて畳の必要性を強く感じました。
京都の街中で育ったので畳が敷いてあるというのは、当たり前の景色でした。
しかし、子供の頃は大好きな車のオモチャでの遊びが中心だったので、フラットな場所を求めて板の間や廊下でばかり遊んでいたように思います。
なので、フローリングの家がとてもうらやましかったのを憶えています。
それでもイグサの香りをかぐと今でも懐かしい景色と感情がよみがえってきます。
夏の昼寝は必ず畳の上で、冬にはコタツが置かれていました。
懐かしい生活の景色は和室の思い出ばかりです。
そんな、寝転がったりする畳にはやはり身体に安全なものを選びたいものです。
和室を設計する場合には、少し高価になりますが出来るだけ無農薬の天然材料を使った畳を使うようにしています。


畳には本畳床(稲わら床)、国産畳表(中国産に比べ自然な色合いでイグサにねばりがあり耐久性があります)、畳縁(柿渋染め等)を使っています。
縁(ヘリ)の柿渋の色は日焼けと共に色が濃くなり、あめ色に変化する畳表と合わせて和室をとても優しい印象に変えてくれます。
子供が産まれるまでは、生活の中に畳はあまり必要ないのではないのかと思っていまいたが、乳幼児には畳がなにかと使いやすくとても優しい素材であると再発見しました。
畳のあった子供の頃とは逆に、今は畳のある生活がとてもうらやましく思います。

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土台
秋らしさを感じさせてくれる栗の木です。
札幌の栗の中にはもうすでに実が落ち始めているものもあります。


栗の木は、建材としても広く使用されています。
縄文時代には掘立柱として使われ、ごく最近までは線路の枕木としても使われていました。
岐阜県白川郷の合掌造りの建物の主要部材にもクリが使われています。
屋根、壁、柱、土台など建物には欠かせない良質で身近な材料として古くから日常的に使われていました。

現在、建材としてクリは主に建物の土台として使われています。
土台は柱から伝えられる上部荷重をコンクリート基礎に直接伝える横材で、構造体の中でもとても重要な役目を担っています。
下の写真は土台を敷いているところです。
この土台の上に柱が立ちます。
(木の表面の汚れに見える部分は手きざみの際に墨で書かれた部材の識別記号です。)


土台は地面に近く雨水やシロアリなどの被害を最も受けやすい部位であるので堅く、水、湿気に強いものでなくてはなりません。
クリは堅く、粘りがあり、耐水性、耐久性に優れ最も保存性の高い木材のひとつで、土台に最適な材料だと言えます。
しかし、近年は材料不足から入手が難しく、高価な材料となってしまいました。
クリの他に土台によく使われる材料としてヒノキやヒバがあります。
ヒノキは法隆寺などでも使われている材料で、伐採してから200年後くらいまでは強度が上昇し、湿気や虫にも強い材料です。
法隆寺が建てられてから1300年以上経つので、その耐久性の高さにはとても驚かされます。
ヒバは殺菌性の高いフノキチオールの含有量が多いので特に虫に強く、水、腐れにも強い材料です。
こういった木材を土台の材料として用いコンクリート基礎の上に設置します。
そして、土台はアンカーボルトによりしっかりと拘束され、その上に立つ建物の骨組みとつながれます。
土台は建物においてとても重要となる部分です。
その土台が腐ったりして悪くなってしまうと建物のほとんど全ての部分に影響してしまいます。
安全で寿命の長い住宅を建築するためには、こういった良質な材料の品質を少しでも長く保つことができるような設計を心がけ、またそれを実行するための施工の技術、そしてその施工に対する適切な監理がとても大切になってくるのだと思います。

道路の種類
私たちのほとんどは、都市計画区域、準都市計画区域内に居住しています。
都市計画区域、準都市計画区域とは都市計画制度上の都市の範囲のことです。
この都市計画区域、準都市計画区域内に建築物を建築する場合、その敷地は道路(建築基準法で認められている道路)に2m以上接していなければなりません(接道義務)。
そして、この建築基準法上の道路には様々な道路が存在します。

○ 「公道」 (建築基準法第42条1項一号)
 
道路法の規定により道路としての路線の指定又は認定を受けた道路。
例えば、一般国道、都道府県道、市町村道で幅員が4m以上のものを指します。

○ 「開発許可の道」 (建築基準法第42条1項二号)

都市計画法、土地区画整理法、都市再開発法等に基づいて構築された道路。
公道、私道を問わず道路法で路線の指定を受けた幅員が4m以上のものを指します。

○ 「既存道路」 (建築基準法第42条1項三号)

建築基準法が施行になった日、かつその地域が都市計画区域に指定された日以前から存在した道。
例えば、基準法が施行される以前からある幅員4m(6m)以上の私道などを指します。

○ 「計画道路」 (建築基準法第42条1項四号)

都市計画法、土地区画整理法、都市再開発法等により新設又は変更の事業計画がある道路で、2年以内に執行予定のものとして特定行政庁(知事等)が指定したもの。
2年以内に上記の事業が執行(新設)される道路で特定行政庁が指定した幅員4m以上の道路を指します。
道路ができていなくても事業計画があれば建築物を建築することが出来ます。

○ 「位置指定道路」 (建築基準法第42条1項五号)

政令で定める基準(自治体により若干異なる)に適合する道で、特定行政庁から位置の指定を受けた道。
道路計画法、都市計画法、その他の公法によらないで築造する道路。
例えば小規模な宅地造成などの際に築造予定の道路を申請し検査を経て道路として認めてもらった道路で4m以上の道路を指します。

○ 「2項道路、みなし道路」 (建築基準法第42条2項) 

建築基準法が施行になった時に、既に建築物が立ち並んでいた4m(6m)未満の道で、特定行政庁が指定したもの。
旧市街地に多くみられる道路。

○ 「3項道路」 (建築基準法第42条3項) 

土地の状況により4m(6m)に拡幅し、2項道路にするのが困難な道で、道の中心から1.35m以上2m(3m)未満を道路とみなし、道路の水平距離2.7m以上4m(6m)未満で特定行政庁が指定したもの。
例えば、京都の祇園や東京の月島など古くから民家が密集している都市部の道など。

主なものとしては以上のものとなります。
一見したところ立派な道路でも道路位置指定も何も受けていない道路があるので、土地の購入前には敷地の前面道路がいったいどういった道路であるのか、必ず確認する必要があります。
確認の方法ですが、市役所の道路管理担当課、建築指導課、都市計画課などに公図、地籍測量図、土地の登記簿、現況写真などの資料を持って相談に行けば確認することが可能です。
あと、「公衆用道路」は登記上の分類表示(地目)のひとつであり必ずしも建築基準法上の道路であるとは限らないので注意が必要です。


レンガの町
札幌市の東隣に位置する江別市はレンガの生産で有名な町です。
札幌や江別には現在でもレンガ造りの建物が数多く残っています。
しかし、北海道の近代化に貢献した日本有数のレンガ生産工場も今ではたった3社が残るだけとなってしまいました。
その中でも一番古くからある「北海煉瓦」のレンガをキッチンなどの壁に使用しています。


北海煉瓦の工場です。
レンガ造りでとても雰囲気があります。


建物に使うレンガは工場のそばにある倉庫まで選びに行きます。


同じ製品でも焼き色が微妙に異なるので、わがままを言って倉庫で選ばさせてもらっています。
探しているときは宝探しのようでワクワクします。


江別の野幌にある「旧石田邸」です。
1945年頃、北海煉瓦のレンガを使って建てられました。
現在はガラス工芸館として無料公開されています。
この石田邸に子供の頃に実際に住んでおられた方にお聞きしたのですが、冬は家の中の水が凍るくらい寒かったそうです。
そんなに寒くても、一度は住んでみたくなるような素敵な建物です。
レンガのある景色は北海道らしくてとても落ち着きます。
その土地の土で作られたレンガは、その土地の景色に自然となじむからなのでしょう。
こういった心地のよい「ものづくり」をいつまでも忘れないでいたいです。

土地選び
購入予定の土地について相談を受けることがよくあります。
建物を建てるにあたり、土地選びはとても重要な要素となります。
そこで、土地の選定にあたっての注意点を簡単にまとめました。

「敷地状況」
地盤が軟弱な土地では、基礎をより丈夫に計画したり、地盤改良、杭工事などを行う必要があります。
また、電気、水道が敷地の近くまできていない場合は新たに引き込み工事が必要になり、下水道がきていない場合には浄化槽の設置が必要になります。
土地の価格が安いからといって、そういった土地を購入すると改良費や引き込み費など追加工事分の価格差を吸収しきれないこともあります。
土地の価格は公示価格を基準にして決められますが、その公示価格と大きな差がある場合は不利な条件である場合が多いので気を付けなければいけません。

「周辺状況」
街並みや防犯上の安全性、快適に住める環境であるかをチェックすると共に、公共交通手段(駅やバス停など)、医療施設、金融機関、福祉施設、文化施設や行政庁の確認が必要になります。
そして、自治体特有の医療や福祉、サービスなど公共的利便性、特に学校や保育も視野に入れて考える必要があります。
高速道路、幹線道路、工場、ごみ焼却場などは近くにあると騒音や公害の原因となるのでそういったものが近くにある土地にも注意が必要です。

「法的制限」
用途地域ですが、住居の文字が入っている地域が住宅向きの地域で、低層の文字(第1種低層住居専用地域など)が入っている地域は特に住宅に適した地域だと言えます。
しかし、住居専用地域には建物に対する制限(建ぺい率、容積率など)も多いので少し広めの土地が必要となります。
そして、地区計画、特別用途地域、建築協定が設定されている地域では、それぞれの内容に沿った制限もあるので確認が必要になります。(災害に関する法律が適応されている場合は建築するにあたり、非常に困難な状況になる場合が多いので特に注意が必要です。)
また、用途地域が工業専用地域の場合は住宅を建てることができません。

都市計画道路上の土地で2年以内に事業計画が執行される場合にもその土地には建物を建てることができません。

2メートル以上の崖がある土地では擁壁を造るか、もしくは崖が崩れても影響のない範囲に建物を建てる必要があります。

都市計画法における市街化調整区域では、農家住宅、開発許可を取っている土地、既に住宅が建っている土地においてのみ住宅を建てることができます。

都市計画地域、準都市計画地域内にある敷地には接道義務があり道路(建築基準法で道路と認められている道路)に2メートル以上の長さでその敷地が接していなければ建物を建てることができないのですが、この道路の中には素性が複雑なものも多く、かなりの注意が必要になります。

この他、条件にあわせて色々と確認が必要になってきます。
法的、構造的な判断については建築や設計を依頼している相手に判断してもらうことが可能です。
しかし、周辺の状況については、積極的に多くの土地を見てまわり、その土地が希望に沿うものかどうか、検討を重ねることが理想の土地にたどり着く一番の近道だと思います。