Architectural design office
アポロラボ 一級建築士事務所
北海道札幌市の建築設計事務所
<< July 2020 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< 道路の種類 | main | 北海道米 >>
土台
秋らしさを感じさせてくれる栗の木です。
札幌の栗の中にはもうすでに実が落ち始めているものもあります。


栗の木は、建材としても広く使用されています。
縄文時代には掘立柱として使われ、ごく最近までは線路の枕木としても使われていました。
岐阜県白川郷の合掌造りの建物の主要部材にもクリが使われています。
屋根、壁、柱、土台など建物には欠かせない良質で身近な材料として古くから日常的に使われていました。

現在、建材としてクリは主に建物の土台として使われています。
土台は柱から伝えられる上部荷重をコンクリート基礎に直接伝える横材で、構造体の中でもとても重要な役目を担っています。
下の写真は土台を敷いているところです。
この土台の上に柱が立ちます。
(木の表面の汚れに見える部分は手きざみの際に墨で書かれた部材の識別記号です。)


土台は地面に近く雨水やシロアリなどの被害を最も受けやすい部位であるので堅く、水、湿気に強いものでなくてはなりません。
クリは堅く、粘りがあり、耐水性、耐久性に優れ最も保存性の高い木材のひとつで、土台に最適な材料だと言えます。
しかし、近年は材料不足から入手が難しく、高価な材料となってしまいました。
クリの他に土台によく使われる材料としてヒノキやヒバがあります。
ヒノキは法隆寺などでも使われている材料で、伐採してから200年後くらいまでは強度が上昇し、湿気や虫にも強い材料です。
法隆寺が建てられてから1300年以上経つので、その耐久性の高さにはとても驚かされます。
ヒバは殺菌性の高いフノキチオールの含有量が多いので特に虫に強く、水、腐れにも強い材料です。
こういった木材を土台の材料として用いコンクリート基礎の上に設置します。
そして、土台はアンカーボルトによりしっかりと拘束され、その上に立つ建物の骨組みとつながれます。
土台は建物においてとても重要となる部分です。
その土台が腐ったりして悪くなってしまうと建物のほとんど全ての部分に影響してしまいます。
安全で寿命の長い住宅を建築するためには、こういった良質な材料の品質を少しでも長く保つことができるような設計を心がけ、またそれを実行するための施工の技術、そしてその施工に対する適切な監理がとても大切になってくるのだと思います。